在セブ日本国総領事館・山地秀樹総領事インタビュー
セブ在住者の方は、すでにご存知かと思いますが、2021年1月に在セブ領事事務所が在セブ総領事館へ格上げされ、2021年11月22日、セブ・ビジネス・パークのカーディナル・ロサレス通りにある「2Quad Building」8階の新事務所に移転。
今回、在セブ日本国総領事館・山地秀樹総領事及び矢冨 利夫領事にご協力をいただき、在留邦人の方々へのメッセージ、今後の取り組みや領事事務所から総領事館へ格上げされたことによって変わるサービスなど取材させていただきましたのでご紹介致します。
2Quad Building 8階の新事務所
アヤラモールから徒歩3分にある 2Quad ビルの8階に移転した在セブ総領事館。建物の正面入口には、フィリピン国旗と日の丸が掲げられており、すぐに在セブ日本国総領事館とわかります!8階の一部が在セブ総領事館のフロアで、一般の領事関連事務の窓口はわかりやすく案内表示があります。
新しいサービスや今後の取り組みについて
領事事務所から総領事館に格上げされたことで変わること
(個人利用者向け)例えば、市役所本体と同出張所で同じ住民サービスを提供しているのと同様に、領事事務所と総領事館での基本的な機能は変わりませんが、総領事館のほうが人員の面で規模が大きくなるため余裕をもった対応が可能となります。
(法人向け)総領事であれば、領事よりもフィリピン側のより高い役職の人物に接触が可能となるため、経済、科学、文化等の懸案事項があった時の問題解決能力が上がり、企業、学校、その他邦人にとって活動がスムーズになります。
今後の取り組みについて
現在、旅券申請やマイナンバーカードの国外継続利用など領事サービスのデジタル化を外務省で検討中です。遠隔地に在留する方々へのサービス拡充は重要な課題だと認識されていて、ネグロス、レイテ各州の遠隔地にいる邦人の方向けに、領事出張サービスが提供できないか検討されています。
セブ島観光産業について
・今後、セブ島観光はコロナパンデミック前のように回復すると思われますか?
山地総領事 観光分野の専門家ではないので詳しくありませんが、観光業界では、2024年頃に本格回復するのではないかという予測がされているとの報道に接したことがあります。総領事館としては、日本とフィリピンの関係の幅を広げ、観光、投資など、経済を拡大させていくのも任務の1つですので、観光業が回復に向かうように、支援できるところはしていきたいと考えています。
・日本帰国時のPCR検査は今後も継続されるのでしょうか?
山地総領事 現在、日本では新規感染者の数が毎日20万人を超える状況(2022年8月11日時点)が続いているので、国民の生命を守るという観点から、外国から入国する方へのPCR検査を簡単に取りやめることは難しいかと思います。海外では入国規制が緩和されてきているところもありますが、他国が規制緩和されているからと言って、日本も緩やかにできるかというと、そこの判断は慎重にならなければならないかと思います。死亡率が下がってきてるとはいえ、実際に死亡者がゼロではないので、規制緩和は慎重にならないといけないと思いますね。ただ、もう少し新規感染者の数が減少し、安定してくれば状況も変わってくるかと思います。
山地秀樹総領事ご自身について
・セブ島の印象はいかがですか?
山地総領事 セブの熱気、人々のリラックスした歩き方、町で売られている南国フルーツを見たときに、東南アジアを感じましたね。また、南からの太平洋高気圧が日本に暑い夏をもたらすことを考えると、その南にある赤道近くのフィリピンは更に暑いのかな?と思っていましたが、実際降り立ってみると、気温は25℃〜32℃と安定していて、常夏とはいえ過ごしやすいと感じました。街中は、人々の往来も活発になってきているように思われますし、経済活動も復調の兆しを見せ始めていると感じますね。
・今後訪れてみたい場所はございますか?
山地総領事 フィリピン・セブ島をよく知るためにも、各地を見て回りたいと思っています。グウェンドリン・ガルシア州知事を表敬訪問した際、「モアルボアルは、最高級のダイビングスポット」とおっしゃっていたので、一度訪れてみたいと思っています。他にもジンベイザメのスポットでもあるオスロブなど、セブ島の数々の観光資源を訪れて、理解を深めたいと思っております。
・休日はどのように過ごされていますか?
山地総領事 テニスが趣味なので、時間がある時はテニスで汗を流しています。テニスができる場所を探しているので、良いところがあったらお聞きしたいです。また、土・日のうちのどちらか一日は、職場にて、総領事館のホームページやフェイスブックの改訂作業を行っています。フィリピン・セブの歴史を調べて理解を深めたり、セブでの体験や、セブと日本との繋がりについて、皆様向けに「セブ便り」を書いて発信しておりますので、ぜひご覧ください!(現在は第6回まで公開されています。)
山地総領事ご自身が書かれている「セブ便り」はこちら
第 1回 「フィリピン史の始まりはセブにあり。ーマゼランの来訪」(2022.6.1)
第 2回 「フィリピン史の始まりはセブにあり。ーラプラプの戦い」(2022.6.16)
第 3回 「フィリピン史の始まりはセブにあり。ーレガスピによるセブ植民地化」 (2022.7.1)
第 4回 「フィリピン史の始まりはセブにあり。ーレガスピによるマニラへの移動」(2022.7.20)
第 5回 「日本とセブとの関わり-戦前」(2022.7.27)
第 6回 「日本とセブとの関わり-戦中、戦後」(2022.8.10)
・最後に、在住者へのメッセージをお願いします。
在住者へのメッセージ
私の大切な仕事は、日本とフィリピンの関係を幅広いものにし、皆様が安全に、安心して生活できるよう様々なサービスを提供することです。何かお困りのことがあれば遠慮なく総領事館へご相談にいらしてください。
お忙しい中でしたが、ビサヤ地域のこと、これからのサービス、その他プライベートなことまで気さくにお話しくださった山地総領事。お客様へのおもてなしができるレストランなども探したいとのことでしたので、セブトリップの情報も役立ててもらえたら幸いです。日頃よりフィリピンと日本のよりよい関係を築き上げるため、 また私たち日本人が安全に生活できるようご尽力いただき、改めて感謝の気持ちでいっぱいになりました!
住所:8th Floor, 2Quad Building, Cardinal Rosales Avenue, Cebu Business Park, Cebu City, Philippines
電話:(63-32) 231-7321 / (63-32) 231-7322
FAX:(63-32) 231-6843
メールアドレス:cebucoj@ce.mofa.go.jp