フィリピンの政治についての「基礎知識」
フィリピンの政治についての「基礎知識」と政策における「日本との違い」をいくつかご紹介いたします。また今後計画されているセブ島の開発プロジェクトや注目する政策についても紹介しますので、ぜひ最後までお読みください!
フィリピン政治の基礎知識を「Q&A方式」で解説!
ここでは基本的なフィリピン政治の情報について3問「Q&A方式」で解説していきます。
Q.現フィリピンの大統領は?
A.フェルディナンド・ロムアルデス・マルコス・ジュニア(Ferdinand Romualdez Marcos Jr.、通称:ボンボン・マルコス(Bongbong Marcos)大統領!
マルコス現大統領の父は20年間「独裁政治」をおこなったフェルディナンド・エドラリン・マルコス元大統領です。そのため就任当初は国民の「不安の声」が沢山ありましたが、優れたリーダーシップで人気を集め、現在約68%の支持率をキープしています。
Q.フィリピンは何主義?
A.フィリピンは民主主義国家!
1986年の「エドゥサ革命」以降に民主主義国家へと国際的に制定されました。この革命運動をフィリピンでは「ピープルパワー革命」との愛称でも呼びます。ちなみに、現在のマニラ国際空港の名にもなっている「ニノイ・アキノ大統領」はこの革命運動の英雄としてフィリピンで称えられています。
・2024年「ピープルパワー革命」が祝日から消される?現マルコスの「大統領令」か?
フィリピンには議会の審議なく「大統領令」によって法案を承認するシステムがあります。
先ほど紹介した「ピープルパワー革命」は毎年、祝日に制定されていましたが、今年のカレンダーにはこの祝日が入っていません!この動きは「マルコス」=「独裁政治」のイメージを払拭するため「大統領直々におこなわれたのでは?」と一部のメディアでは伝えられているようです。
Q.フィリピンの議会体制は?
A.フィリピンは二院制議会!
フィリピンには下記の通り、上院と下院を合わせた合計274名の国会議員がいます。
上院 24名 (フィリピン生まれの国民で35歳以上) |
下院 約250名 (フィリピン生まれの国民で25歳以上) |
日本の国会も衆議院と参議院の二院制ですが、合計713名と多くの議員がいます。なので日本に比べるとフィリピンは半数以下の国会議員しか存在しません。ちなみに1930年代フィリピンの国会は憲法の改正により「一院制」の議会が設立されましたが、1987年の憲法により再び上院と下院での「二院制」で構成されるようになりました。
日本とは違う驚くべきフィリピンの政策は?
ここでは日本には存在しないフィリピンの驚くべき政策2選をご紹介いたします。
1.祝日がいきなり決まる?「ムーバブルデイ」がある!
"Movable Day"(ムーバブルデイ)とは、特定の行事や祝日の日付が固定されておらず、条件や基準に基づいて変動する日を指します。典型的な例にはイスラム教の重要な宗教的行事、祝日などが含まれます。
2024年の「ムーバブルデイ」は下記の日程となっています。
4/10(水曜日) Eid'l Fitr(イード・アル=フィトル )
6/17(月曜日) Eidul Adha(イード・アル=アドハー)
「ムーバブルデイ」は祝日が変わる場合、大統領の署名が記された政府の公式文章が発表されます。ただこの公式文書の発表は、前日になることもあるので注意が必要です。
2.離婚ができない?「アナルメント(annulment)」制度がある!
フィリピンには離婚制度がありません。離婚はキリスト教の教えに反する行為と考えられています。そんな婚姻関係を解消する役目として「アナルメント」があります。「アナルメント」=「結婚そのものを最初から無くす」という制度で下記のような条件の場合に手続きすることができます。
・精神的な障害をもつ者との婚姻 ・身体的能力を欠いた者との婚姻 ・性病を患った者との婚姻 ・脅迫または詐欺による婚姻 ・特定の年齢による両親の未承諾での婚姻 |
詳しい内容は正式にホームページなどでお調べください。「アナルメント」の手続きは裁判によって決まります。そのため手続きに最低でも2〜3年はかかると言われています。
注目される今後のフィリピン・セブ島の政策!
優れた政策をたくさん持つフィリピン、ここではセブ島の注目している政策について紹介します
セブ島にモノレール?セブライトレール交通網プロジェクトとは
昨年、観光客の増加による経済活動の成長が続くセブ島に、「モノレール」または「ライトレール・トランジット(LRT)」構造を採用すると、政府が発表しました。このプロジェクトで約27kmの「高架モノレール交通システム」の開発がおこなわれ、全長17.7km・14の駅から成る「セブセントラルライン」が利用できるようになるそうです。
まだ先にはなりますが、「将来セブ島でモノレールに乗ることができるの?」と期待させてくれる政府プロジェクトなのでとても注目しています。
セブ地下鉄計画
セブ市は、車両交通を緩和する手段として、南のバランガイ・ブラカオから北のタランバンまでを横断する地下鉄プロジェクトの実施を計画しているそうです。
今後ますます成長が期待されるフィリピンでは、政治・外交政策など、より一層の注目が集まることでしょう。今後もフィリピン事情についてセブトリップで発信していきますのでお楽しみに!
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